工業意匠

1. 相談全般

私達の主な目的は、各クライアントのご相談に個別に応じ、形状創作物と工業意匠に最適な保護を確保することによって、クライアントのニーズにお応えすることです。

そこで、専門スタッフのグループを置き、クライアントの国内および国際レベルでの工業意匠、特に国内工業意匠、共同体工業意匠、国際工業意匠または世界各国の工業意匠の審査手続に関する助言を行います。

同様に、工業意匠部門は技術的な報告書を作成いたします。その中で、工業意匠の有効性を分析するとともに、第三者の権利を侵害する可能性もお知らせします。このような報告書は、非常に重要な証拠となるため、工業所有権の侵害と推定されるものに対する警告または紛争において肝要です。

2.  先行登録調査

クライアントが採用された形状創作物と意匠の先行登録調査を行うことは、その工業意匠としての登録可能性を判断する上で不可欠です。

そのため、クライアントが採用されたものと何らかの関係があると思われる登録意匠の存在を特定するために、工業意匠に関する必要なデータベースを利用し、スペインと欧州連合の両方に加え、広範な通信ネットワークを駆使して、世界各国における登録意匠を調査します。

この調査結果を詳細に分析し、その報告書をクライアントにお渡しして、ご自身が採用された形状創作物または意匠が工業意匠として登録される可能性をご確認いただきます。

3. 出願と手続

工業意匠部門では、スペインの工業意匠出願はスペイン特許商標庁(SPTO)、共同体工業意匠は欧州共同体商標意匠庁(OHIM)、国際工業意匠は世界知的所有権機関(WIPO)、また国内工業意匠は世界各国の意匠庁をそれぞれ通じて出願します。

工業意匠の出願には、以下の詳細情報と書類が必要です。

  • 出願人の詳細情報
  • 保護を受けようとする工業意匠を現わした図画(好ましくは、.jpgフォーマット)
  • 工業意匠に係る物品
  • 意匠の保護地域(国名)
  • 代理権を示す委任状  (+)

さらに、第三者が工業意匠出願審査手続中に異議を申し立てることがあり得ます。

これに関して、工業意匠部門は、クライアントの出願登録を防衛するための書面を作成し、関連機関に提出します。

4. ウォッチサービス

工業意匠部門は、クライアントの意匠に対して認められた独占権が第三者によって侵害されるのを防止するために、出願され、国内および国際的官報または世界各国の官報において公開された工業意匠の新規出願をウォッチするサービスをご提供しています。

この部門は、クライアントの権利を防衛するために、当社クライアントの権利を侵害する第三者の出願が拒絶されることを目的とした書面を作成し、これを各種の工業意匠登録機関に提出します(異議申立書、意見書、審判請求等)。

この部門はまた、モニタリングおよび技術ウォッチサービスをご提供しております。これによってクライアントはあらゆる分野の様々な工業所有権関係誌で発表された意匠に関する情報を定期的に受け取ることができます。このウォッチサービスは主として、所有者すなわち創作者、および/またはその意匠に係る物品、および/またはその意匠の国際分類の3点について行われます。

5.  維持と更新

工業意匠部門は、クライアントの意匠の権利存続期間にわたる管理ウォッチサービスをご提供しています。その目的は、その権利の効力を維持するために必要な手続とその期限を、十分な余裕をもってお知らせすることです。

スペインおよびその他多くの国において、工業意匠の有効期間は出願日から5年間であり、その後は関係機関に代理権を示す委任状と更新登録申請書を提出するだけで、5年間ずつ、25年間を上限として更新することができます (+)

6. 所有権者に関する変更の記録

工業意匠部門は、売買による移転、会社の合併、会社名の変更、ライセンスの結果としてのクライアントの工業意匠の所有権の変更の記録のほか、国内または国際的な工業意匠の登録を管轄する各機関へのあらゆる種類の変更または差押え(使用制限、担保等)の届け出を行います。

工業意匠の所有権者に関する変更を行うためには、以下の詳細情報と書類が必要です。

  • 譲渡人と譲受人の詳細情報
  • 対象となる登録
  • 所有権の変更の原因となった法的手続
  • 代理権を示す委任状 (+)